オーバーリアクションの極意

 ホストに対するイメージは偏ったものが多く、例えば客と疑似恋愛してお金を稼いでいるのだと思われています。しかし実際はそこまで露骨に恋愛感情を利用することはありません。というのも、そうした演出は労力を使いますし、時間も不足するからです。ホスト業の中軸は、やはり話術にあると考えます。聞き手に回る時は大袈裟に共感して見せたり、自分が話す時は客が飽きることのない話をしたりする技術です。もちろんホストが客を選ぶことはできませんから、どのようなタイプの客に対しても、臆せず話せるような度胸を身に付けることも必要です。
 ただ慣れてくると、自分の苦手なタイプの客を上手く避けることが出来るようになります。ホストも人間ですから、大金を支払ってくれる客であったとしても、応接したくないことが珍しくありません。例えばフィーリングが合わないと感じたら、営業メール等を控えたりします。そうすれば客も自分に関心を向けてくれるホストの方を選びますから、自然に関係が薄まるのです。逆に会話しがいのある客に出会った時は、多少の犠牲を厭わずにサービスを提供します。
 確かにビジネスマンとしては、客を選ぶのは贅沢かもしれません。しかし密なコミュニケーションを実現するためには、相性の問題を避けて通ることはできません。相性さえ良ければ、ホストの戦略は立てやすくなります。客の記念日にサプライズを行ったり、笑顔を振りまいたり、名前をきちんと覚えたり、共感して見せたりするのも、全て相性が良いから行えることです。中でも名前を覚えることは、指名を取りつけるためには欠かせません。客の名前を連呼するだけで、親近感を持ってもらえるからです。

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